歯がズキズキ!歯根破折による痛みが続くときの対処法 | スタッフブログ

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歯がズキズキ!歯根破折による痛みが続くときの対処法

親子三代で安心して通える歯医者、船橋市のあおぞら歯科クリニック新船橋院です。皆さん、歯根破折ってご存じでしょうか?
噛むとズキッと痛んだり、何もしていなくても歯がうずくように感じる場合、その原因の一つとして歯根破折が考えられます。歯の根にヒビが入ることで細菌が侵入し、炎症が広がると痛みが続きやすい状態になります。当院にも「原因が分からない痛みが続く」と不安を抱えて来院される患者様が多くいらっしゃいます。早めに状態を確認することが、悪化を防ぐための安心につながります。この記事が皆さまの参考になれば幸いです。

歯根破折で痛みが続く理由と、よく見られる症状

歯がズキズキと痛む状態が続くと、日常生活のさまざまな場面で支障が出てしまいます。特に歯根破折が起きている場合は、症状が急に悪化することもあり、痛みの強さに驚かれる方も少なくありません。歯根破折とは、歯の根の部分に細かなヒビや割れ目が生じてしまう状態を指します。外側からは分かりにくいことが多い一方で、内部では炎症が急速に進むことがあり、痛みを伴いやすいという特徴があります。ここでは、なぜ痛みが続くのか、どのような症状が見られるのかについて詳しく説明します。

歯根破折による痛みが続く最大の理由は、ヒビから細菌が侵入しやすいことにあります。歯の根は、歯ぐきや骨に囲まれた非常に繊細な部分で、普段は口の中に存在する細菌が侵入できないような構造になっています。しかし、一度ヒビが入るとその隙間から細菌が入り込み、内部で炎症が生じます。この炎症が歯根の周囲に広がることで、ズキズキとした痛みが続くようになるのです。特に、噛む力が加わったときに痛みが強くなるのは、ヒビの部分が動きやすくなり、周囲の組織を刺激するためです。

また、歯根破折によって炎症が長引くと、歯ぐきの腫れや膿の形成が起こることがあります。膿が溜まると、歯ぐきに白い膨らみができたり、押すと痛みが強く出たりします。膿が自然に排出されると一時的に痛みが軽くなることもありますが、それは改善したわけではなく、内部の炎症が残っていることがほとんどです。この状態を繰り返すと、周囲の骨が溶けてしまうケースもあるため、症状を軽視することはできません。

歯根破折は、治療歴のある歯で起こりやすい傾向があります。過去に神経を取った歯は、内部の水分が減ることで強度が低くなり、割れやすくなります。当院でも、根管治療後に年月が経ってから破折が見つかるケースは珍しくありません。さらに、強い食いしばりや歯ぎしりをする習慣があると、歯に過度の力がかかり続けるため、ヒビが広がる原因になります。硬い食べ物を好む方、噛み合わせが不安定な方も、日常の中で無意識に負担をかけてしまっている可能性があります。

では、実際に患者様が感じることの多い症状はどのようなものなのでしょうか。まず多いのは、噛んだときに鋭く痛むという症状です。普段の食事で特定の方向に力がかかると痛みが出やすく、噛む位置を変えると和らぐことがあります。しかしこれは痛みの原因が消えたわけではなく、力のかかり方が一時的に変わっただけにすぎません。歯を使うたびに痛むため、食事が億劫になってしまう方も多いようです。

次に多いのが、歯ぐきに膿が出る症状です。これはヒビの部分から細菌が入り込み、内部の炎症が進んだことで周囲の歯ぐきに膿が溜まることが原因です。膿が溜まると腫れや違和感、強い痛みが出ることがあります。膿が破れて外に出てくると一時的に楽になりますが、炎症が収まったわけではありません。

また、歯が浮いたような感覚がある方も多く見られます。これは、炎症が歯根の周囲に広がり、歯を支える骨や歯ぐきがダメージを受けているときに起こる感覚です。じんわりとした痛みが続くことがあり、集中力が低下してしまうこともあります。

さらに、温かい飲み物で痛んだり、冷たいものがしみたりすることもあります。通常、神経を取った歯は温度に反応しませんが、周囲の組織が炎症を起こすことで過敏になり、しみるように感じることがあります。この状態が続くと、痛みによって睡眠の質が下がったり、日常生活に支障が出たりと、さまざまな面で影響が広がります。

当院に来院される患者様の中には、「虫歯の痛みだと思っていたが、実は歯根破折だった」というケースも少なくありません。外から見るだけでは判断できないことが多いため、気づいたときには炎症が広がっているという場合も見られます。特に、治療済みの歯に痛みが出た場合は、虫歯以外の可能性も考えられるため、慎重に状態を確認する必要があります。

このように、歯根破折による痛みが続く理由は、ヒビに細菌が侵入しやすいことや、噛む力が破折を広げてしまうこと、炎症が周囲の組織にまで及ぶことなどが関係しています。症状は鋭い痛みだけでなく、膿、違和感、浮いたような感覚など多岐にわたります。見た目で判断できない分、気づくのが遅れやすいことも特徴といえるでしょう。理解を深めることで、異変に気づいたときの判断もしやすくなります。

痛みが続くときに取るべき対処法と、受診のタイミング

歯根破折によって痛みが続く場合、どのように対処すべきか迷われる方は多くいます。歯の中で起きている変化は外から見えにくいため、状況が分からないまま不安な時間を過ごしてしまうこともあるでしょう。ここでは、自宅でできる対処方法や、どのタイミングで状態を確認したほうが良いのかについて詳しく説明します。痛みを軽減するためにできる行動を理解しておくことで、日常生活への負担を減らしながら適切な判断がしやすくなります。

まず、自宅で行える方法として最も大切なのは、患部に刺激を与えないことです。歯根破折が起きている歯は、噛む力によってヒビが広がったり、周囲の組織に強い負担がかかったりすることがあります。硬い食べ物を避け、反対側で噛むように意識するだけでも、痛みの増加を防ぐのに役立ちます。また、歯を食いしばる癖がある方や就寝中に歯ぎしりをしやすい方は、無意識のうちに負担をかけてしまっている場合があります。そうした場合、日常の姿勢や噛みしめない意識づけが重要になります。

次に、痛みが強いときには市販の鎮痛剤を使用することで一時的に楽になる場合があります。ただし、薬を飲んで痛みが引いたとしても、歯根破折そのものが改善するわけではありません。痛み止めはあくまで症状を和らげるための手段であり、内部の炎症やヒビの状態が変わるものではないため、根本的な状態は残ります。特に、繰り返し痛みが出る場合は、薬で抑え続けることによって症状を見失ってしまうこともあるため注意が必要です。

また、痛みや腫れがあるときには、頬の外側を冷やすことで炎症が落ち着くことがあります。冷却は血流を穏やかにし、ズキズキした痛みを軽減する効果が期待できます。ただし、長時間冷やし続けるとかえって血行が悪くなり、症状が悪化することがあるため、短時間を目安に行うことが大切です。逆に、温める行為は炎症を強めることがあるため避けるのが望ましいでしょう。

自宅での対処としてもう一つ重要なのが、口内を清潔に保つことです。歯根破折によってできた隙間から細菌が侵入しやすいため、磨き残しが増えるとさらに炎症が広がりやすくなります。とはいえ、痛みが強い部分をゴシゴシ磨くと刺激になり悪化する恐れがあるため、歯ブラシの毛先を軽く当てる程度にとどめ、うがい薬などを併用するなど、負担の少ない方法で清潔を保つことが望まれます。

ここまでが自宅で行える対処方法ですが、痛みが続く場合には原因を判断する必要があります。歯根破折は、見た目だけでは判断できないことが多いため、正確な診断が欠かせません。例えば、虫歯や歯周病による痛みと似ていることもあり、ご自身で判断するのが難しいケースが非常に多く見られます。また、治療歴のある歯は内部がもろくなっていることがあり、見た目に問題がなくても内部で割れている場合もあります。

痛みがある期間が長引くほど、炎症が広がりやすくなるという点も理解しておくことが大切です。炎症が進むと、歯ぐきに膿が溜まったり、周囲の骨がダメージを受けたりすることがあります。こうした状態になると、症状の改善に時間がかかるだけでなく、歯を支える組織にも大きな影響が及びます。そのため、違和感が数日続く、噛むと痛む、歯が浮いたように感じるといった症状は、一時的に収まっても安心できるものではなく、内部で変化が進んでいる可能性があると考えることが重要です。

さらに、歯根破折の場合、症状の進行が早いことがあるため、変化を見逃さないことが大切です。特に、歯ぐきから膿が出てきた場合は、内部の炎症がかなり進んでいる状態であることを示します。膿が自然に出て楽になったとしても、内部の状態が改善しているわけではありません。こうした状態を繰り返すと、根の周りの骨が吸収され、歯を支える力が弱くなってしまうことがあります。当院でも、症状が続いてからしばらく経って来院された方の中には、歯ぐきの腫れを繰り返していたというケースがよく見られます。

判断が難しいのは、痛みが急に引くことがある点です。歯根破折が進行すると、歯の神経が弱って痛みを感じにくくなることがあります。しかし、痛みがなくなったように感じても、内部で細菌が増えていることは多く、知らないうちに炎症が広がってしまうこともあります。このため、「痛みがなくなったから大丈夫」と思い込むのは危険であり、症状の有無だけで判断することは適切とはいえません。

受診のタイミングは、痛みや違和感が数日以上続く場合がひとつの目安になります。噛むと痛む、膿が出る、歯が浮いたように感じる、しみるなど、いつもと違う症状が出た際は、状態が変化しているサインである可能性が高いです。また、過去に治療した歯の痛みは、特に注意が必要です。神経を取った歯でも、歯根破折は起こります。表面に問題がなくても内部に変化が起きていることがあるため、治療した歯だから安心というわけではありません。

痛みが続くと、食事や日常生活に負担がかかり、精神的にも不安が増してしまいます。放置しても状態が改善することはないため、症状に気づいた段階で状況を見極めることが大切です。当院でも、痛みの原因が分からず来院された患者様の診察で歯根破折が見つかることが多くあります。変化に気づいたときに適切に判断できるよう、症状や対処方法を理解しておくことは大きな助けになります。

自宅での応急的な対処はあくまで一時的なものにすぎず、状態そのものを変えるものではありません。痛みが続く背景には何らかの原因があり、その原因を把握することで適切な対応につながります。症状や変化に敏感になり、気づいた段階で状態を見極めることが、悪化を防ぐために重要なポイントといえます。

 

今回は、歯根破折による痛みが続く理由と、自宅での対処法・受診の目安について説明しました。歯根破折は外から見えにくい一方で、内部では炎症が進みやすく、噛むと痛む・膿が出る・歯が浮いたように感じるなど、患者様が日常で気づく変化が多く現れます。また、自宅でできる対処は一時的なものにとどまり、状態を判断するうえで正確な診察が重要です。気になる症状がある際は、悪化を防ぐために早めに状況を確認することが大切です。あおぞら歯科クリニック新船橋院では歯根破折に関するご相談を随時実施しておりますので、ぜひご相談ください。

本記事はあおぞら歯科クリニック 新船橋院 石黒真史院長監修のもと作成しています。

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