【歯科医監修】低気圧で歯が痛む理由と虫歯の関係

【歯科医監修】低気圧で歯が痛む理由と虫歯の関係
親子三代で安心して通える歯医者、船橋市のあおぞら歯科クリニック新船橋院です。皆さん、低気圧や天気が崩れる前になると歯が痛むことがあるのをご存じでしょうか?
「雨が降る前になると、決まって奥歯がうずく」「飛行機に乗ると歯が痛くなる」「台風が近づくと顔の片側が重い」――そんな経験はありませんか。気のせいだと思って我慢している方も多いのですが、実はこの痛みには、はっきりとした理由があります。そして、その裏に虫歯が隠れていることも少なくありません。今回は、低気圧で歯が痛むしくみと虫歯との関係、対策まで歯科医の視点でわかりやすくお伝えします。
低気圧で歯が痛むのはなぜ?気圧性歯痛のしくみ
天気の変化で歯が痛む現象は、「気圧性歯痛(きあつせいしつう)」と呼ばれます。低気圧が近づくと歯が痛むのは、決して珍しいことではなく、医学的にも説明のつく現象です。
気圧の変化が歯の内部に影響するしくみ
歯の内部には「歯髄(しずい)」と呼ばれる、神経や血管が通る空洞があります。気圧が下がると、この閉じられた空間の内側と外側で圧力の差が生まれます。
すると歯髄の内部がわずかに膨張し、神経が圧迫されて痛みを感じやすくなります。健康な歯では気づきにくいのですが、すでに歯に問題がある場合、この圧力差が痛みのきっかけになるのです。
身近な例でいうと、飛行機の離着陸で耳が痛くなる現象と似ています。気圧が急に変わると、体の中の空洞に圧力差が生じ、不快感や痛みが起こります。歯の中でも同じことが起きていると考えるとわかりやすいでしょう。
「気象病」との関係
近年、天気の変化で体調をくずす「気象病」という言葉が知られるようになりました。頭痛、めまい、関節の痛みなどが代表的ですが、歯の痛みもこの一つとして起こることがあります。
ある調査では、慢性的な痛みを持つ人の約6割が、天気の変化で症状が悪化すると感じているという報告もあります。気圧の変化が体の痛みに影響することは、多くの方が実感している現象なのです。
副鼻腔炎が原因のこともある
上の奥歯のあたりには「上顎洞(じょうがくどう)」という空洞があります。鼻の奥にあるこの空間が炎症を起こす副鼻腔炎(蓄膿症)になると、気圧の変化で上の奥歯が痛むことがあります。
この場合、痛みの原因は歯ではなく鼻にあります。歯を治療しても痛みが改善しないときは、副鼻腔炎が隠れている可能性があり、歯科と耳鼻科の両面から確認が必要なケースもあります。
低気圧の歯痛と虫歯の深い関係
気圧の変化で痛む歯には、虫歯が関係していることが多くあります。痛みは、お口からの大切なサインかもしれません。
隠れた虫歯が痛みのサインになる
虫歯が神経の近くまで進行していると、歯の内部に炎症が起きやすくなります。この状態で気圧が下がると、神経が刺激されて痛みが強く出ることがあります。
特に次のような歯は、低気圧で痛みやすい傾向があります。
・治療せずに放置している虫歯がある歯
・過去に神経の治療をした歯
・詰め物や被せ物の内側で虫歯が再発している歯
・歯にひびが入っている歯
つまり、低気圧のときだけ痛む歯は、虫歯が進行しているサインの可能性があります。痛みが引いても自然に治ったわけではない点に、注意が必要です。

痛みのレベルでわかる進行の目安
虫歯の進行度によって、痛みの出方には違いがあります。おおよその目安を知っておきましょう。
① 初期の虫歯:気圧が下がってもほとんど痛みません
② 神経に近い虫歯:冷たいものや気圧の変化でしみたり、うずいたりします
③ 神経まで進んだ虫歯:何もしなくてもズキズキと痛み、低気圧で悪化します
④ 神経が死んだ歯:一見痛まなくても、内部で炎症が広がっていることがあります
低気圧で痛む段階は、すでに虫歯が神経に近づいているケースが多く見られます。早めの確認が望ましい状態です。
治療途中の歯も注意が必要
根の治療の途中だったり、仮の詰め物が入っていたりする歯も、気圧の影響を受けやすくなります。仮のふたは密閉性が完全ではないため、内部に圧力差が生じやすいのです。
「痛みが落ち着いたから」と治療を中断してしまうと、内部で虫歯や炎症が再び進行することがあります。痛みを感じたら、治療を中断せず、最後まで通い切ることが大切です。
低気圧による歯痛への対策と当院の取り組み
低気圧の歯痛は、根本にある原因を取り除くことが何よりの対策です。まずはご家庭での対処から知っておきましょう。
ご家庭でできる4つの対処
天気の変化で歯が痛むとき、自宅でできる応急的な対処は次のとおりです。
①痛む部分を清潔に保ち、やさしく歯みがきをする
②市販の痛み止めを用法どおりに使い、一時的に痛みをやわらげる
③痛む側で硬いものを噛まず、安静を心がける
④痛む部分を温めすぎず、ズキズキするときは無理に刺激しない
ただし、これらはあくまで応急処置です。痛みの原因そのものは解消されないため、痛みが繰り返す場合は早めに歯科を受診してください。
日頃の予防が低気圧の痛みを防ぐ
低気圧の歯痛を根本から防ぐには、虫歯をつくらない、進行させないことが大切です。日頃から次のことを心がけましょう。
・毎日のていねいな歯みがきとフロスの使用
・3〜4か月ごとの定期検診と歯のクリーニング
・詰め物や被せ物の状態を定期的に確認する
定期検診で初期の虫歯を早く見つけられれば、低気圧で痛むほど進行する前に対応できます。痛くなってからではなく、痛くなる前のケアが何よりの予防です。
原因を見極める当院の診療
当院では、歯科用CTやマイクロスコープといった精密な機器を活用し、見えにくい虫歯や歯の内部の状態まで確認しています。歯科用CTは歯やあごを立体的に写せるため、通常のレントゲンではわかりにくい初期の虫歯や、副鼻腔の状態も把握しやすくなります。
また当院では、初診から毎回同じ歯科医師が担当する「担当歯科医師制」を採用しています。お口の変化を継続して把握できるため、繰り返す痛みの原因を見極めやすい体制です。
さらに当院にはトリートメントコーディネーターが在籍し、患者様の不安や疑問にじっくり耳を傾けます。痛みの原因や治療の見通しをわかりやすくご説明し、患者様お一人おひとりに合った治療をご提案します。歯周病の重症化予防に取り組む「か強診(口腔管理体制強化型歯科診療所)」にも認定されており、土日祝も診療しているため、急な痛みにも相談しやすい環境です。
まとめ
低気圧で歯が痛むのは、気圧の変化が歯の神経を刺激するためです。その裏には、進行した虫歯や治療途中の歯、副鼻腔炎が隠れていることもあります。「天気のせい」と我慢せず、繰り返す痛みは早めにご相談ください。船橋市のあおぞら歯科クリニック新船橋院が、痛みの原因からしっかりサポートいたします。
