抜歯後の食事完全ガイド|痛みを抑え栄養確保

親子三代で安心して通える歯医者、船橋市のあおぞら歯科クリニック新船橋院です。皆さん、抜歯後の食事には「食べていいタイミング」や「避けるべきもの」があるってご存じでしょうか?
親知らずや重度の虫歯で歯を抜いたあと、「何をいつ食べればいいのか分からない」と戸惑う方は少なくありません。痛みが心配で食欲が落ちてしまったり、逆に食べ方を誤って傷口を悪化させてしまったりするケースもあります。抜歯後の食事は、痛みをやわらげ、傷の治りを早めるためにとても大切です。安心して回復期間を過ごすための食事の考え方を、くわしくお伝えします。
抜歯後の食事で気をつけたい3つの基本ルール
抜歯後の傷口には、「血餅(けっぺい)」と呼ばれる血のかたまりができます。これは傷口を覆うかさぶたのような役割を持ち、治癒の土台になる大切なものです。この血餅を守ることが、抜歯後の食事で最も重要なポイントになります。
ルール1|麻酔が切れるまでは食事を控える
抜歯の際に使う局所麻酔は、個人差はありますが、およそ2〜3時間で切れていきます。麻酔が効いている間は感覚が鈍く、熱いものでやけどをしたり、頬の内側を噛んでしまったりする危険があります。食事は麻酔が完全に切れて、感覚が戻ってから始めるようにしましょう。
どうしても空腹がつらい場合は、麻酔が効いていない側でゼリーや冷ましたスープなどを少量とる程度にとどめてください。
ルール2|傷口と反対側でやさしく噛む
抜歯した箇所に直接食べ物が当たると、血餅がはがれる原因になります。食事の際は、抜いた歯とは反対側の歯を使ってゆっくり噛むことを意識しましょう。
また、次のような行動は血餅がとれやすくなるため、抜歯当日は特に控えてください。
・ストローで飲み物を吸う(口の中が陰圧になり血餅がはがれやすい)
・強くうがいをする
・抜歯した部分を舌や指で触る
・激しい運動や長時間の入浴
なお、食事の量が減る回復期でも、水分はこまめに補給することが大切です。脱水は体調を崩す原因になるため、常温の水やお茶を少しずつ飲むようにしましょう。飲むときも、抜歯した側に強い刺激が加わらないよう、静かに口に含むのがコツです。
ルール3|刺激の少ない温度と柔らかさを選ぶ
熱すぎる食べ物は血行を促し、出血や痛みが長引く原因になります。抜歯直後は、常温から人肌程度に冷ましたものを選ぶと安心です。硬いものや弾力の強いものは傷口を刺激するため、柔らかく飲み込みやすい状態に調理しましょう。
当院では親知らずの抜歯を含む口腔外科の治療を行っており、抜歯後の患者様には過ごし方や食事の注意点をていねいにご説明しています。
痛みを抑えて栄養を確保できるおすすめメニュー
「食べにくいから」と食事を抜いてしまうと、栄養が不足して傷の治りが遅くなることがあります。特にタンパク質やビタミンは、傷ついた組織を修復するために欠かせない栄養素です。タンパク質は肉・魚・卵・豆腐などに多く含まれ、新しい細胞をつくる材料になります。ビタミンCやビタミンAは粘膜や皮膚の回復を助けるため、野菜や果物からとると効果的です。痛みを抑えつつ、しっかり栄養をとれるメニューを知っておきましょう。
抜歯直後〜2、3日におすすめの食事
回復の初期は、噛む力をほとんど使わず、なめらかに飲み込めるものが向いています。
・おかゆ・雑炊(消化がよく水分も補える)
・具を細かくした温かくないスープ・ポタージュ
・豆腐・茶碗蒸し(柔らかく良質なタンパク質がとれる)
・ヨーグルト・プリン・ゼリー
・バナナやりんごをすりおろしたもの
・冷ましたうどんを短く切ったもの
栄養補助ゼリーや、市販の栄養ドリンクタイプの飲料を活用するのも一つの方法です。1日3食にこだわらず、食べられるときに少量ずつとると、無理なく栄養を確保できます。
傷が落ち着いてきたら(およそ1週間後〜)
痛みや腫れがやわらいできたら、少しずつ食事の幅を広げていきます。よく煮込んだ野菜、やわらかい魚、卵料理などを取り入れると、噛む練習をしながら栄養バランスを整えられます。ただし、傷の治り方には個人差があるため、違和感が残るうちは無理をしないことが大切です。抜いた歯の本数や部位、体質によっても回復のスピードは変わります。焦らず、自分のペースで元の食事に戻していきましょう。
抜歯後に避けたほうがよい食べ物
回復を妨げやすい食べ物もあります。次のようなものは、傷が落ち着くまで控えましょう。
・せんべい・ナッツ・フランスパンなど硬いもの
・ステーキやするめなど、強く噛む必要があるもの
・唐辛子や香辛料を多く使った刺激の強い料理
・熱々のラーメンや鍋料理
・種の小さい果物や細かい食材(傷口に入り込みやすい)
・アルコール(血行を促し出血や痛みの原因になる)
これらは血餅をはがしたり、傷口を刺激したりして、痛みや出血を長引かせる原因になります。抜歯した部位や傷の状態によって注意する期間は異なりますので、判断に迷う場合は担当の歯科医師に確認しておくと安心です。

こんな症状は要注意|ドライソケットと受診の目安
抜歯後の痛みは通常、2〜3日をピークに少しずつやわらいでいきます。しかし、いったん治まった痛みが数日後にぶり返し、強くなる場合は「ドライソケット」の可能性があります。
ドライソケットとは、傷口を守る血餅が早い段階でとれてしまい、あごの骨が露出した状態です。強い痛みが1〜2週間続くこともあり、放置すると回復が遅れます。なお、喫煙は血流を悪くして治りを遅らせ、ドライソケットのリスクを高めるといわれています。抜歯後しばらくはタバコを控えることが、スムーズな回復につながります。抜歯後、次のような症状が見られたら、早めに歯科医院へご相談ください。
・抜歯から2〜4日後に痛みが強くなってきた
・痛み止めを飲んでもおさまらない
・出血が止まらない、または大量の出血がある
・顔が大きく腫れる、熱が出る
・抜歯した部分から強い口臭やイヤなにおいがする
当院では平日に加えて土日祝日も診療を行っているため、抜歯後の急な痛みや腫れといったお悩みにも対応しやすい体制を整えています。また、初診から同じ歯科医師が担当する仕組みのため、抜歯前の状態を把握したうえで、回復期の相談にも一貫して応じられます。
抜歯後の腫れは、一般的に2〜3日目にピークを迎え、その後1週間ほどかけて少しずつ引いていきます。腫れている間は無理に硬いものを噛まず、柔らかい食事を続けることが回復を助けます。当院にはトリートメントコーディネーターというスタッフが在籍しており、治療後の不安や疑問をじっくりうかがう時間を設けています。「この食べ物は大丈夫かな」といった細かな心配ごとも気軽にご相談いただけますので、少しでも不安を感じたときは、遠慮なくお声がけください。
まとめ
抜歯後の食事は、血餅を守り、栄養をしっかりとることが回復への近道です。麻酔が切れてから、柔らかく刺激の少ないものを反対側の歯で噛むことを心がけましょう。痛みが長引くなど気になる症状があれば、早めの受診が安心につながります。抜歯や口腔外科のご相談は、船橋市のあおぞら歯科クリニック新船橋院へお気軽にご来院ください。
この記事の監修者
あおぞら歯科クリニック新船橋院 院長 石黒 真史(歯科医師)
東京医科歯科大学大学院卒業後、千葉県内の歯科医院にて勤務。
平成23年に医療法人社団爽晴会あおぞら歯科クリニックに入社。
平成27年4月よりあおぞら歯科クリニック新船橋院 院長に就任。
現在は院長として、地域に根ざした歯科医療に従事している。
本記事は、医療情報の正確性・分かりやすさに配慮し、歯科医師監修のもと作成しております。
